Paramount Bed Indiaに出向し、現地で駐在員として働いています。いわゆる海外営業職ということになりますが、皆さんのイメージする営業とは少し違うかもしれません。メインで担当しているのは、インド市場のマーケティングと製品開発。日本の当たり前がインドの当たり前ではないので、ここでは何が求められているのかを徹底的に検証することが重要です。たとえば、インドは平均年齢が低い国なので介護用ベッドよりも医療用ベッドのニーズが高い。そして日本では看護師さんがベッドを決めるケースが多いのですが、インドではバックエンドの方やオーナーが意思決定をするので、機能性に加えて価格や見た目が重視されることも分かってきました。価値観やカルチャーの違いを紐解いていくのは難しいですが、だからこそやりがいも大きいですね。
当社では、この10年ほど海外展開に注力しています。インドには2012年8月に現地法人を設立。当初は販売拠点として日本やインドネシアの当社製品を輸入販売していたのですが、2017年12月には組立工場も設立し、新興国向けモデルの生産を開始しました。安全面には妥協せず、一方で極限まで低価格を追求するというチャレンジ。インドは人口当たりの病床数が圧倒的に不足しているので、多くの医療機関が手の届く価格でベッドを販売することは、社会的意義も非常に高いと感じています。そして、今取り組んでいる次の“挑戦”は、高付加価値製品の開発・販売です。インドではヨーロッパへの憧れが強いこともあり、高級な民間病院では欧州からの輸入品が多く使われています。顧客ニーズを的確にとらえ、Made in Indiaで輸入品と同等かそれ以上に魅力的な製品を作り上げたい。この目標を達成した暁には、また新しい国でチャレンジしたいと考えています。